検索
  • tetsujiro369

ジェシー・ジェームズの暗殺


好きな映画はたくさんあるが、好きな俳優というのは一人だけ


ブラッド・ピットのみだ。「リバーランド・スルーイット」という映画でその美しさと雰囲気に呑まれてしまった。


「ジェシー・ジェームズの暗殺」は実際に存在した西部開拓時代のアウトロー

日本で言うところの義賊だろうか。ねずみ小僧という表現も古いかもしれない

要は悪どい金持ちからだけ金品を奪って貧しい人たちへ奉仕する盗賊。


主人公はどちらかといえば、ジェシーを暗殺することになるロバート・フォード

演じた俳優はケイシー・アフレック。この俳優さんもなかなか好きな方だ。

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」はいい映画だった。


序盤はジェシーに仲間入りをするロバートを主軸に描かれる。ジェシーは快活な雰囲気を纏っていて、カリスマ性のある盗賊でありながら、残忍さも併せ持つ。

兄との価値観の違いからか、孤独を滲ませてもいる。


ロバートはそんなジェシーへの憧れが強く。まさにヒーローだった。


全てを真似し、ジェシーになることに人生を賭けていた。


そんな日常の中で、仲間たちが捕まっていく。裏切り者がいるかもしれない。


ジェシーは次第に猜疑心に取り憑かれていく。兄との確執も彼の孤独を一層深める要素になった。


義心によって狂気に駆られていくジェシー。かっての仲間を訪ね歩いては、誰が裏切り者なのか見定めようとする。そして、不安の中、仲間を殺していく。


仲間たちはジェシーに殺されるかもしれないという恐怖から、彼への畏怖で距離をとっていく。


そんなジェシーにロバートは憧れと恐怖が入り混じった感情で接していくが、それはまるでジェシーの狂気をロバートは知らず知らずのうちにシンクロさせて行くようだった。


ジェシー演じるブラッド・ピットの演技にのめり込んでいく。当初は自分の狂気に酔いしれているかのような印象だが、徐々にその狂気に辟易しながらも、生きて行くために受け入れ、そして破滅的な感情に取り憑かれて行く様が見ていて痛々しくもある。


最後は自分の死を受け入れるためにロバートにわざと殺される。


写真のサイトでなぜこの映画を書きたかったのかというと、映画の全てが作品になり得るかのような素晴らしいものだったから。かなり勉強にもなると思う。


構図にしても全てが写真として残せたなら、美しいものだったし、自然の中に生きながら、人間の生の瑣末な苦しみ、その中で生きるものもいれば死ぬものもいる。


悩みや苦しみは日々の生活の中に沈んでいく。そんな感じを薄暗い画面越しに表現しているかのようだった。もちろん見る人によって感じ方は変わるだろうが、この映画は本当に素晴らしいと思ったので書いてみた。


写真のインスピレーションを得るのにも役立つ映画。

興行成績的には芳しくなかったとのことだが、万人受けする映画には得るところは少ない。


毎日の忙しない時間の中、人生を鑑みることをする映画に大切な時間を割く人はすくない

それ以上の実りがあったとしても。

0回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

眠れぬ毎日の中で、長い深夜の時間を過ごす方法は人それぞれあると思うが、 自分はもっぱら映画を見てコーヒーを飲んでいる。 暗室作業のない時は、映画を見た後に、朝日を眺めてから眠りにつくことが多い。 寫眞家は光を追いかけているのに、生活は闇の中で過ごす。 今日見た映画は『光』という題名のものだった。 自分は映画を見る時は先入観なしに見たいので、レビューなどは見ない。 初めて見た映画だった。河瀬直美と言

人は去って行くもの

表題の通りだが、人は去って行く。 流れるように。自分には一人の友人もいない。 全て去っていった。寫眞家として活動し始めてからはまるっきり一人だ。 しかしそれでいい。 ただただ自分との対話の中でしか、自分の表現したいことは見つからない。 全てがゼロになれば、残ったものは自分の身だから。 今までこんなにも自分自身と対話をしてきただろうか? ひたすらに、今日も自分と対話をする。

何度目かの人生

ニーチェの永劫回帰を最近よく思い起こすことがある。 果たして自分の人生は一体何度目なんだろうか 人生の目的を見定めるのは難しいことだ。見定めたと勘違いしているのかも知れない。 それともこれも何回も繰り返している人生の中の一遍なのだろうか 肉体は違っても、魂と言われる存在は繰り返す。 こうやって芸術を標榜することになる人生。 辛くそして楽しく誰にも歩めない人生。 結局は同じ場所に戻ってきてしまう。